本来なら、6時間耐久マラソンで全てが終わるはずだった。
長いトレーニングの日々から解放される――そう思っていたのです。
しかし、気づけばランニングやトレーニングは続けていました。
そして、欲が出ました。
「他の大会にも出てみたい」
そうして、会社の地元で行われるハーフマラソンや、自分の地元の10キロ・16キロマラソンに次々と参加。
おかげさまで、よれよれになりながらも制限時間内に完走できました。
これを2シーズン続けた後――次に狙うは、42.195キロ。
さらなる欲が、静かに膨らみはじめたのです。
ついにフルマラソンに挑戦することになりました。
「そろそろフルも走ってみたい」という気持ちが高まってきた頃、ちょうど「第2回さいたま国際マラソン(現・さいたまマラソン)」の募集が始まりました。
第1回大会は制限時間が4時間30分で、自分にはハードルが高すぎると見送りました。
第2回からは制限時間は6時間に緩和。そこで「これならいけるかも」と思い、申し込みを決意しました。
さらに、ダメもとで応募した「東京マラソン」にも当選しました。
こうして退路は完全に断たれ、2016年秋と2017年冬にフルマラソンへ挑むことが決まったのです。
40代でマラソンを始めるにあたって最初に選んだシューズ
フルマラソンに挑戦するにあたり、まずはシューズをきちんと選ぼうと決め、都内のミズノ直営店を訪れました。
その店を選んだ理由は、以前そこでランニングフォームの測定をしてもらった経験があったからです。
運良く、知識が豊富そうな店員さんに対応してもらい、前に測定したランニングフォームを確認して、足のサイズの測定をきっちり行いました。
そして店員さんのおススメでミズノ ウエーブインスパイアを選んでもらい購入しました。
今ではだいぶボロボロです。


あの42.195km――果たして完走できたのか、それとも……。
物語はここから、思いもよらない展開を迎えます。