「個人競技」だから、です。
マラソンを続けている人には、それぞれに理由があります。健康のため、記録更新のため、仲間との交流のため。どれも素晴らしい動機ですが、私の場合は少し違います。
実は――「個人競技だから」という、ちょっとネガティブな理由なのです。
ゴールした瞬間の達成感は格別
マラソン大会でゴールした瞬間の喜びは、何度経験しても特別です。42.195kmを走りきったあとの達成感は、他のどんな場面でも味わえないような充実感があります。
その一方で、その裏には地道な努力が欠かせません。普段のトレーニング、体調管理、ペース配分、そして本番の精神力。マラソンは、見えない時間の積み重ねが結果に直結する競技です。
「個人競技」だからこその気楽さ
それでも私がマラソンを続けている理由は、やはり「個人競技」であることに尽きます。もし途中でリタイアしても、目標タイムに届かなくても、欠場したとしても、それで誰かに迷惑をかけることはありません。
すべては自分の責任で完結する。それが私にとって、大きな安心感なのです。
団体競技のプレッシャーとは対照的
団体競技だったらそうはいきません。たとえばプロ野球では年俸が高くて、結果が出なければ、「戦犯」と批判されます。ミスすれば、場合によってはチームメイトから非難されることもあるでしょう。
駅伝のようなチーム競技ではプレッシャーが段違いです。区間で結果を出せなければ「大ブレーキ」と叩かれ、誰かが「〇人ごぼう抜き」すれば、抜かれた側が批判の対象になる。そうしたプレッシャーに縛られない点が、マラソンの魅力でもあります。
会社の有志で駅伝に出たことがありますが、やはり抜いた抜かれたのプレッシャーが半端ありませんでした。
自分のペースで、自分のために走る
もちろん、マラソンも楽ではありません。ゴールまで走り続けるのは自分自身。逃げ場のない孤独な戦いです。
でもその分、すべてが自分次第。良くも悪くも「自分のためだけに走れる」というシンプルさが、私をまたスタートラインに立たせているのだと思います。
私がマラソンを続けている理由 おわりに
ゴルフも同じ個人競技ですが、私にはきっかけがありませんでした。もし出会っていたら違う世界があったかもしれません。
それでも、走るというシンプルな行為は、私にとって自分らしくいられる時間。きっとこれからも、私はマラソンを続けていくと思います。

