景色は最高、だけど決して楽な大会ではない――。それが2回目の挑戦を終えた私の、石垣島マラソンに対する率直な感想です。
南国ならではの美しいロケーションに目を奪われますが、中盤に待ち受ける強烈なアップダウンと、38km付近の失速ポイントは要注意。
本記事では、2026年大会に出走した私のリアルな苦戦の記録をもとに、小さな地方大会ならではの特徴と、これから挑戦するランナーが絶対に気をつけるべき注意点をまとめました。
※ランニングアイテムや遠征費はすべて自費です。
実体験に基づいた本音の一次情報をお届けします。
大会概要(2026年実績)
まずは遠征計画に必須となる基本情報のまとめです。
| 項目 | 内容 |
| 開催日 | 2026年1月18日(日) |
| スタート時間 | 午前8:00 (フルマラソンの部) |
| 制限時間 | 7時間(※中間点:3時間15分、35km地点:5時間30分の関門あり) |
| 参加費 | 8,000円(一般の場合。年齢・市民割引あり、手数料別) |
| アクセス | 羽田空港から直行便で2時間弱。石垣空港から会場まではバスで約30分。 |
※なお次回からスタート時間は9時になるようです。詳しくは公式サイトをチェックしてください。
旅ラン前日:羽田から石垣島へ!移動に潜む「3つの誤算」
南国への旅ランは飛行機に乗った瞬間から始まっています。しかし、前日受付を済ませてホテルに入るまでに、地方大会ならではの「誤算」がいくつかありました。
羽田からテイクオフ(誤算①:飛行機酔い)
所要:約2時間。
機窓から美しいエメラルドグリーンの海が見えてくるとテンションが上がりますが、私はここで軽く乗り物酔いをしてしまいました。体調管理には万全を期しましょう。



石垣空港に到着(誤算②:移動のタイムロス)
15:10着。

1月の石垣島は想像以上に暖かいです。すぐに上着を脱げる服装で大正解でした。ここから大会受付会場(石垣市中央運動公園体育館)へバスで向かいますが、都会のように本数は多くなく、乗車時間も意外と長いため時間がガリガリ削られます。
会場受付と海への寄付
体育館でアスリートビブス(ゼッケン)と参加賞Tシャツを受け取ります。受付後、美ら海を守るための募金箱があったので「チャリン」と寄付をしてきました。
バスでホテル街へ(誤算③:荷物袋問題)
17:00ホテル着。
受付からさらにバスを乗り継ぎ、ホテル街のある終点バスターミナルへ。空港着からホテルまで計2時間近くかかりました。
ここで最大の誤算が。今大会の「荷物預け袋」が他大会に比べてはるかに小さかったのです。私は翌日のレース後すぐに帰京するため、全荷物を持って会場に行く必要がありました。
悩んだ末、当日は荷物そのものに預け袋をギチギチに縛り付けて「これは私の荷物です!」と主張するスタイルで乗り切ることに。遠征組は荷物のボリュームに注意です。
前夜は近くのコンビニ飯でサクッと夕食を済ませ、明日に備えて早めに就寝しました。

当日朝:寛平さんトーク炸裂!バタバタのスタート
スタートが午前8時と早いため、早朝にホテルをチェックアウトして会場へ直行。身支度を整え、ストレッチを終えて整列に向かう途中、ステージで開会式が行われていました。
ここで最後のバタバタ劇が発生します。
大会ゲストの間寛平さんのトークが大盛り上がりで長引き、終わったのはなんとスタート2分前! ランナー全員があわてて自分の申告タイムのブロックへダッシュで向かうという、地方大会らしい(?)賑やかな空気の中、午前8時に号砲が鳴り響きました。
※写真は撮りましたが、肖像権を鑑み掲載を見送りました。ご了承ください。
第23回石垣島マラソン 実走レポート
今回の第23回大会は、過去に参加した第20回大会と比べて「石垣島南部を逆方向に回るコース」に変更されており、新鮮な驚きがありました。
【序盤】大混雑の市街地から、いざ山岳地帯へ
スタート直後はランナーが密集し、道幅も狭いため、無理に飛ばさず周囲の流れに乗って体力を温存します。島の南東側を走り抜け、左折するといよいよ本格的なステージの始まりです。
【中盤】そびえ立つ壁と牙をむく上り坂
左折した瞬間、目の前に山がそびえ立つように現れます。ここからは島特有の激しい山岳コース。ここでタイムを狙ってギヤを上げてしまうと後半に地獄を見ます。下り坂と終盤に力を残すため、意識してペースを抑え、一歩一歩確実に上ります。
【中盤】勢いに乗りすぎる危険な下り坂
上りきった後は、一転して強烈な下り坂が始まります。重力に任せてガツガツ飛ばしたくなりますが、ここで前ももの筋肉(大腿四頭筋)を使い果たすと平地に戻ったときに足が止まります。ここでもブレーキをかけすぎず、かつ暴走しない絶妙なセーブが必要です。
終盤】美しい西海岸、そして悪魔の「38kmの壁」
山岳地帯を抜けると、素晴らしい西海岸の絶景が広がります。観光スポットでは観光客の応援に応えたり、海岸線で写真を撮る心の余裕がまだありました。

しかし、前回同様、38km付近で住宅地に入った瞬間、急激に脚が重くなり動きが止まりました。
「38kmの壁」は今回も大健在。怪我による走り込み不足がここで完全に露呈し、無念の徒歩モードへ。前回のリベンジを誓ったものの、悔しさを噛み締めながらなんとか命からがらゴールへ飛び込みました。
レース結果
私の第23回石垣島マラソンの公式記録です。
- 記録: 4時間23分23秒
- 総合順位: 520位
- 種目順位: 450位(マラソン男子)
- 年代別順位: 124位(マラソン男子50代)
完走メダル

苦しんだ分、このメダルの重みは格別です。
使用した勝負シューズ:ミズノ ウエーブリベリオンプロ3
今回の勝負靴には、ミズノの最新フラッグシップ「ウエーブリベリオンプロ3」を投入しました。


普段使いである程度慣らしてはいたものの、このシューズでの本格的なロングラン(走り込み)はほとんどしていないという、ほぼ「ぶっつけ本番」の状態。
これが後半の失速に大きく影響しました。
30km過ぎまではシューズの驚異的なクッションと反発に助けられていましたが、30kmを過ぎたあたりから、自分の筋力不足のせいでクッションを完全に潰しきれなくなり(効かなくなり)始めました。
最後はシューズの魔法が解け、自分の純粋な脚力だけで走るしかなくなってしまったのです。やはり最高峰のシューズほど、事前の練習ランで限界値を知っておくべきだと痛感しました。
怪我への影響は?
ちなみに、この後に走った「京都マラソン2026」でもぶっつけ本番のシューズ選びをしてしまい膝を大破することになるのですが、今回のプロ3に関してはそこまで最悪な影響は出ず、純粋なスタミナ切れで済みました。
ガチランナーが教える!石垣島マラソンの注意点と補給の真実
大規模な都市型マラソンに慣れているランナーが、地方大会で一番戸惑うのがエイド(給水・給食)とトイレの少なさです。
- 給水・給食は「自携(自分で持つ)」が鉄則
マンモス大会ほどエイドが充実していません。後半にエネルギー切れで軽いハンガーノック(低血糖)状態に陥ってしまった反省から、エナジージェルや一口ようかんは必ず多めに持って走ることを強く推奨します。
- トイレは「行かない前提」の体調管理を
コース上のトイレ数は非常に少ないです。幸い、石垣島は1月でも温暖で大量の汗をかくため、私はレース中にトイレを利用せずに済みましたが、冷え込みが予想される場合はスタート前の大混強を想定して行動してください。
この大会はどんな人に向いている?
石垣島マラソンは、ランナーの「目的」によって評価がガラリと変わる大会です。
シリアスランナー(記録狙い)には不向き
中盤の激しい山岳アップダウンに加え、平地に戻っても地味な斜度が続くため、自己ベスト(PB)更新を狙うのはかなりタフです。ただし、参加人数が少ないため、大都市大会のようなスタート直後の大渋滞やランナー同士の心理的な駆け引きに消耗させられない点はメリットです。
エンジョイランナー(旅ラン派)には超おすすめ!
観光ではまず足を踏み入れないディープな山岳地帯の大自然や、息をのむほど美しい海岸線を自分の脚で巡る体験は最高の一言。タイムを気にせず、2泊3日ほどでゆっくりと観光を兼ねてエントリーするならこれ以上ない贅沢な大会です。
旅ランのプチ注意点
- 夜の食事処: ホテル街近くの飲食店は完全に観光客プライス(強気設定)なので、お財布には優しくありません。それでもせっかく来たのだから利用するのも悪くないでしょう。
- 地元スーパーの罠: 地元ならではのお惣菜を買いにローカルスーパーに行きたかったのですが、ホテル街からは車(脚)がないと行けない距離にあるのが盲点でした。
旅ラン帰り:ゴール後、帰京という強行軍の結末
前回の参加時に「これ、走り終わってすぐ帰れるな」と味を占めたため、今回は「マラソン終了直後にそのまま帰京する」という強行スケジュールを実践しました。
ゴール後、会場近くのバス停からそのまま空港行きのバスに飛び乗ります。
石垣空港では、フライトまでのわずかな時間で自分へのご褒美としてアイスクリームを堪能(最高に美味しかったです!)。

ふと周りを見ると修学旅行生の集団が。1月の離島ならではの光景ですね。
フルマラソンの凄まじい疲労感が全く癒えないまま飛行機に乗り込み、羽田空港へ。
帰りの機内で、首から完走メダルをぶら下げたままにしていた私に気づいたCAさんが「完走されたんですね!」と驚いて声をかけてくれました。また、羽田空港のロビーでも全く同じメダルを首にかけたランナーを発見。やはり私と同じように、その日のうちに弾丸で帰ってきた同士がいたようです。
切なさと達成感が入り混じる中、私の第23回石垣島マラソン遠征は幕を閉じました。
まとめ:難コース攻略の鍵は「事前の走り込み」と「遠征計画」
2回目の石垣島マラソンは、改めてそのコースの厳しさと、自分の練習不足(怪我を言い訳にしたサボり)を突きつけられる、苦くも素晴らしいレースになりました。走った距離は嘘をつきません。
これから石垣島マラソンに挑戦しようと考えている方は、ぜひ私の失敗を反省材料にしてください。
- 中盤の坂に備えて、ロングランと坂道練習を積んでおくこと
- 勝負シューズ(ウエーブリベリオンプロ3など)は事前にロングで試しておくこと
- エイドに頼らず、ジェルなどの補給食を携帯すること
これさえ守れば、石垣島の最高の景色と地元の方々の温かい応援が、あなたを最高のゴールへと導いてくれます。弾丸帰京も可能ですが、できれば美味しい島料理を堪能するゆとりを持ったスケジュールで、ぜひこの美しい離島を駆け抜けてみてください!

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この後の大会
勝負シューズ
関連サイト
【追記】次回大会(第24回)に参加する方へ
次回からフルマラソンのスタートが9時になるようです。
従来より1時間遅いスタートとなりますが、ゴール時間もそれに伴い遅くなるでしょう。
1時間遅くなったことで天候の変化に気を付けてください。




